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■気がつけばそこは……、見たことのない場所。
そして周囲には、見たことのない機体があった。
ここがどこかの宇宙コロニーだという事は理解できるのだが、それ以上の状況がまるでわからない。何が起こったというのか?
デンゼルは状況を確認するために交信を試みるが、そこで突然の戦闘に巻き込まれる。このままでは自分達が不利だ。
身の証を立てるため、襲ってきた敵を撃退する事を選んだ彼らは、敵を迎撃し、そして大人しく投降する事を決める。
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■投降したグローリースターの面々は、緊急措置としてその陣営ザフトの戦艦に一時的に監禁される事となった。敵を追跡中であるため、処分保留となったのだ。
しかし、敵の迎撃に手を貸した事から、簡素な形となり、相互理解と状況の確認という方向性で行われる。さすがに開放とまではいかないが、それなりの了承を取り付ける事ができた。
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■コロニー外、宇宙まで敵を追い詰めたザフトの戦艦ミネルバ。状況不利とみたデンゼルは、ザフトに加勢する事を決めた。……だが、その戦場になんとティターンズまでもが登場する。
そしてエゥーゴまでもが戦場に姿をみせ、事態は混乱の一途をたどる。セツコらはザフト、エゥーゴ双方を知る立場として、その場を取りまとめ、共同戦線を張る事を提案した。
それにより、なんとか戦況を建て直し、一方的な攻撃を与えたティターンズに対し、反撃に転じることが出来たのだ。
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■しかしその戦闘の最中、再び”ひずみ”に巻き込まれ、今度は日本へと転移させられる。
だが、降り立ったそこは日本と似て非なる場所。そして捕縛された軍からの詰問でも、ザフトでの会話のように、やはりかみ合わない。
元の世界とは、まったく違う世界にいる。そう結論づけたグローリー・スターの面々だが、解決の糸口は何もない。翻弄されるがまま、何も変わらず戦うだけだった。
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■地上で仲間と支援を受けたセツコ達は、支援者サンドマンよりスペースコロニーが落下しようとしている、という報告を受けた。断固阻止すべく宇宙へと戻る。
ザフトとエゥーゴの連合部隊と共闘する形で、コロニー落としを阻止するグローリー・スター。
その戦いで、誰よりも強く戦ったのはセツコだった……。
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■だが、その激闘の最中に瞬く突然の閃光、あの”ひずみ”のような爆裂。
コロニー落とし阻止のために戦っていたグローリー・スターは、またも跳ばされる事となった。
そこは地上。世界そのものは変わらず、自分達はなぜかコロニーが落ちようとしている地上へと出現していたのだった。
これで三度目……。いったい何がどうなっているというのか? その問いに答えられる者はいなかった。
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■コロニー落下を食い止めなければならないと、息巻くセツコをいさめる隊長デンゼル。
しかし、彼女がそこまでこの戦いに力を注ぐのには相応の理由があった。
前の戦争において行われたコロニー落としにより、セツコは両親と記憶を失っていた。ただ、残っているのは、その忌まわしい記憶のみ。
その時から、自分は生きる力や意味を失ったのかもしれない。誰も救ってはくれなかったのだ……と。
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■我を失い、生きる意味に答えが見出せない。そんなセツコに、デンゼルは人生の先輩としての言葉を送った。
人間なんてのは死ぬまで自分の命の意味などわからない。逆に言えば、生きるってのは、その何かを探す事そのものだと思っている…と。
そしてトビーもセツコを気遣い、場を盛り上げるように道化を演じてくれた。
生きる事、その意味。セツコはこのグローリー・スターというチームに、力強い何かを見出そうとしていた。
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■コロニー落とし阻止の援護はもう出来ない位置にいる。ならば、現状を解決するためにも近隣施設に接触する必要があった。
そこには、軌道エレベータがあり、コロニー落としの合間に施設の占拠を狙う戦力と、防衛部隊が争っていた。
セツコ達はそこで防衛部隊の援護をするのだが、防衛部隊に所属しているパイロット、桂は、予想以上の敵兵力に、秘密兵器”時空震動弾”を使った敵の殲滅を実行する。
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■広域破壊兵器らしき”時空震動弾”からの破壊から逃れるため退避するグローリー・スター。
だがその時、謎の黒い機体が彼らの前に立ちはだかる。
そして、それはデンゼルを攻撃した。
漆黒のそれが駆け抜ける。
そこに残されたものは破壊と衝撃。
爆発する3号機、
そして、隊長デンゼルの断末魔…。
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■それと共に、時空震動弾がその威力を発揮する。周囲の全てを飲み込んで、禍々しい閃光を放ち、爆裂と混沌を呼ぶ。
視界さえ閉ざされた白の世界。その衝撃波の中で、ただ一人、セツコの絶叫だけが響いていた。
その日、世界は崩壊した…。
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